山東省の観光~中華文化に名を残す山東省を巡る~

山東省の郷土手工芸品

山東省の郷土手工芸品は非常に特色があり、泰山の麓には特殊な材料を選別した山胡桃の彫刻民芸品があります。孔子と孟子の故郷には書籍に香りを伝えると言われる尼山石硯があり、斉(=周代、春秋時代、戦国時代初頭にわたって山東省を中心に存在した国)のかつての所在地・淄博には、陶磁器、瑠璃、根彫(=木の根を使った彫刻)などがあります。濰坊、高密一帯には、子供用の粘土のおもちゃや布の人形、老人から子供まで皆が楽しめる凧、さらに新年に適した木版年画(=旧正月に室内に貼る吉祥やめでたい気分を表す絵)、撲灰年画(=炭を使って下絵を書き、作成した年画)、切り紙細工などがあります。

有名な泰山の石―燕子石(三葉虫の化石)、泰山石敢當、泰山花崗石などは、石の愛好家なら、きっと虜になるでしょう。彫刻陶芸品を好む方ならば、ここで天然の美をしのぐほど巧みな根彫刻を鑑賞することができ、さらに非常に珍しい山胡桃の工芸品もあります。山胡桃の工芸品は、胡桃を手で切り開き、その天然の模様を原材料として選びます。改めて彫刻する必要はなく、ブラシでくずを取り除くだけでよく、手工芸だけでデザインし組み合わせます。

店主によると、1メートル20センチの花瓶なら、5000~6000個の胡桃を使用して、1ヶ月の時間をかけて作成する必要があるそうです。本当に貴重なものですね。有史以来の文物が好きな方は、ここでは、大汶口文化(=山東省を中心に紀元前4100年頃から紀元前2600年頃にかけて存在した新石器時代後期の文化)を模倣した陶磁器を販売しており、本物そっくりで非常に精巧にできているため、記念に購入してみるのも良いですね。

至聖先師(=孔子に対する尊称)・孔子の出生地・尼山が産出する貴重な尼山石は、色はまろやかで艶がある柑橘類の黄金色を示していますが、その間に密度が異なる黒い模様が散在し、さわった感じがしっとりとして、墨を下ろすのに適し、墨が容易に濃くなるため、硯作りに最適です。職人が作った硯は、尼山石の外側が多層に重なっているという特殊な外形や、変化の豊富な色彩及び模様に基づいていて、コレクターの目には極上品として映ります。曲阜に観光に来る機会があれば、尼山硯は購入してみる価値があります。

淄博は、張店区、臨淄区、淄川区、博山区と周村区などの区で構成されています。博山は、古くから陶磁器の生産で有名で、生活のための家庭用、客を招いた宴会用、装飾用及び建築用陶磁器まで、すべて揃っています。近年、さらに「刻瓷」にまで発展しています。「刻瓷」は、写真を陶磁器の上に描写し、自分だけのオリジナル陶磁器にするもので、独創性に満ちています。陶磁器以外に、博山の瑠璃工芸は更にすばらしく、元代、明代から清代まで延々と栄え、さらにスナッフボトル(=嗅ぎたばこの瓶)の内側の絵にまで発展しました。極めて精巧な手書きの芸術のため、古典的な花鳥、山水、美人画であれ、現在流行している写真のトレースであれ、いずれも各界が争って収集している精緻な工芸品です。

楊家埠の木版年画は、天津の楊柳青、蘇州の桃花塢と同じく有名で、すべて木版を重ね刷りし、色彩は柔らかく自然で、図案は複雑で生き生きしており、神話、神々、美人、子供などをテーマとしたものが最もよく売れます。切り紙細工については、ここでは赤い紙一枚に、下書きをせず、線書きもせず、すべて1本のはさみだけで、各種図案を即興で切り出します。
濰坊で最も有名な凧は、骨の作りが頑丈です。上面に貼ってあるのは絹の布で、ミョウバンに漬けることで強固になり、彩色画の鮮明さは5年たってもそのままです。それぞれの凧は、いずれも飛行テストに成功したもので、青空に飛び上がることを確認して初めて販売されます!